1月31日(土)
10時半に起きて、昨日が4時だったからもうちょっと長く寝ていてほしかった。しかし起きてしまったものは仕方がないのでアイスコーヒーを淹れて始動すると今日もポモドーロな感じで仕事を進め、名前の由来がそうだからしょうがないが、ポモドーロと思うたびにどうしてもトマトのイメージが出てきてしまって、トマトがなんで25分なんだっけ、と余計な情報に汚染される感じもあるし、25分がふくよかな、健康的なものになるような気もする。イタリアの人もポモドーロ・テクニックと呼ぶのだろうか、イタリア人だったらなおのこと強烈にトマトだろう、でもそういうものだろう、せんべい布団みたいなところだろう。ここで即せんべいが出てくるあたりも、手違いせんべいが僕の生活に侵食していることを物語る。
昼はご飯を炊いて、昨日の残りの豚肉の炒め物、人参のラペ、キムチ。ラペはもともと多くつくっていたが、炒め物は夜用だった、しかし食べているうちに、この炒め物を全部食べなくてもご飯は食べ切れそうだ、であるならば少し残して明日の昼に食べたら、昼食がひとつの楽しみな行事になるかもしれないぞと考え、その作戦を実行した格好だった。食事は『Number』のワールドカップの優勝国の特集のやつを読みながら。いろんな国が優勝しているものだ。フランスが優勝したときに監督が会見の開口一番で「私をバッシングしてきた特定のメディアを許さない」みたいなことを言った話が印象に残った。イタリアが優勝した翌朝のテレビや街の大歓喜も印象に残った。どの記事も記者その人の歴史も感じさせるもので、やっぱり『Number』は違う、と私は考えた。
夕方までは淡々と処理するべきことを処理し、ディバイダーを置くような感じでバイクと風呂の時間にして、マンチェスター・ユナイテッドとアーセナルの試合をぼんやりと見ながら、どうしてなのかブルーノ・フェルナンデスを応援するような気持ちを持ちながら、見て、上がるとアイスコーヒーを淹れて夜に入り、夜はネタバレ回避機能の実装の続きだった。 LLMの調整というのか調教というのか、それはきっと際限がないというか、終わるものではないというか、どこかでまあこんなものだろう、ここまでにしておこう、と切り上げるタイプのものだと思ったため、先にフロントエンドを最後までやることにして、設定画面と、この機能について知らせるポップアップと、あとはネタバレ判定への不服申立の報告機能あたりで、やってみると、それぞれ考えることがいろいろとあるものだった。考えるのは言葉についてだった。最終的に設定画面の言葉は
読むときについて 「知らないままでいたかった」を守るために、ネタバレの回避レベルを選ぶことができます。設定したレベルより強いネタバレを含む投稿は、タイムライン上で伏せて表示されます。 なおネタバレ度の判定はAIがおこなっています。うまく判断できないこともあります。あらかじめご了承ください。気になる点があれば、運営までフィードバックをお寄せください。
書くときについて 誰かがネタバレを踏むかどうかは、読む側の設定と選択、そしてAIの判定に委ねられています。そのため、投稿するときに「これはネタバレかも?」と悩む必要はありません。 気兼ねなくなんでもお書きください。
というものになって、考えれば考えるほどこれは素晴らしいネタバレ回避のあり方だし、最後の最後に「気兼ねなく」という言葉が出てきたときはハッと息を呑むというか、やっぱり僕はフヅクエと同じことをReadsでやっている、ということがよくわかる感じがあった。感動すらした。 それでフロントエンドがほぼ完成すると、僕は後方互換性が怖い、こういう変更だから大丈夫と言われても理解が弱いから安心も弱い、けっきょく不安のおおよそは見えなさわからなさが原因だ、こういうときどういうものがベストプラクティスなのかわからないので相談してみると、そういうバックエンドの変更だけを反映させるブランチをつくってそこで動作確認をするといいのではということになり、test/backend-onlyというブランチをつくり、そこでさっきの作業ブランチのバックエンドディレクトリを指定してチェックアウトするとコピーされる、ということを学んで、ひとつ学びました。これは便利だ。今後何度も使いそうだ。
遊ちゃんは10時過ぎとかに帰ってきて感情が高ぶっているようだった、話を聞いて、なるほどそれは高ぶる! と僕も高ぶってから、話を整理して、整理しながら、今日の整理の手つきは、いや、今日もまた、と言うべきなのか、上手で、これは上手に整理するものだ、と自分の手つきに感心していることに気づいてウケて、そう言って、それからキッチンで夕飯の準備に取り掛かった。オーブン焼きである。 焼いているあいだはLLM調整を始めてプロンプトを詳細にしたり、切り詰めたりしながら、回答精度と入出力のトークン数を比べ、トークン数からコストを概算し、本当に、そんなに掛からないものだ、ということが知れる。どんどん、LLMをいろいろな機能に用いてみたくなる。時間になってオーブン焼きが完成して夕飯で、鶏肉、キャベツ、玉ねぎ、人参、蓮根、ブロッコリー、カブ、長ネギ、小松菜、ブライトン、エヴァートン。アーセナルとリーズという顔合わせもちょうどやっているところだったが、やっぱりアーセナルにはどうしても惹かれない感じがあった。 LLMの調整はやはり難しく、これはまったくネタバレでもなんでもない、というものに強めの値を入れてきたり、これはけっこう言っている、というものに低めの値を入れてきたりする。しかしプロンプトを調整していくとだいぶ期待通りのところになっていって、これなのではないか、というものができたので、Readsの既存の投稿をコピペして判定させて、ということを繰り返していって、これはなかなか面白い作業だった。判定を出させながら、たしかにこれは強めのネタバレだろう、と思うと同時に、でもこんなものは、目を逸らせばいい、という、ネタバレ回避機能実装者としてあるまじき考えも浮かんだ。長いのは、きっと何かが書かれている可能性がある、だから見たくない人は見なければいい、というのは身も蓋もない話だが、僕はやはり本気でそう思う、これが一番間違いのないネタバレ回避だとは思う。ネタバレ回避機能が活きるのは、短く、バサッと、事前に知りたくなかった情報が置かれているときだろう。「読了。犯人は思ったとおりクラリッサ・ダロウェイでした」みたいなやつ。ともあれ、60投稿くらい試していき、トークン量もまあこのくらいならいいのだろうというところになり、これ、できちゃったと言ってもいい状態になったのでは、となった。3時半になっていた、布団に入ると遊ちゃんが目を覚まし、その水を飲みたい、と言うので手に持っていたウォーターボトルを渡した。
『サンクチュアリ』。ホレスの妹のナーシサは兄が陰惨な殺人事件の容疑者の弁護を引き受けていることを嫌がっていた、「あたしは特別何も考えてないわ。気にもしていないわ。でも町の人々がそう考えているのよ。だからそれが本当だろうとなかろうと、それは関係ないのよ」と言うのを聞いて、私はつらい気持ちになった。昔からこうなんだ、と私は昏い気持ちで考えた。きつい。
なんだか妙に小説が進んでいき、まだまだあるが、半分以上は進んでいて、次もフォークナーを読もう、という気持ちがやってくるのを感じている。