2月19日(木)
盛岡に行く遊ちゃんを見送って布団に戻ると8時で、フォークナーを開くとダールが「そうそうそうじゃそうじゃそうじゃ」と言って、それから「そうそうそうじゃそうじゃそうじゃそうじゃそうじゃそうじゃ」と言って、そして終わった。『野生の棕櫚』の最後の最後もそうだったが、『死の床に横たわりて』もなんだかバカみたいな、B級映画のいい加減な終わり方みたいで、なんだかよかった。
起きてアイスコーヒーを淹れて佐藤くんとミーティングし、目標値についてあれこれと話し、終えると昼飯で、盛岡に着いた遊ちゃんが冷麺を食べようとしたらどこも行列ということだったので、それなら代わりに僕が、と思ってうどんを冷やして食べることにした。茹で上がってこれから冷やすことを考えると、このまま温かいのを食べたいのですが、という考えがやってくるのを感じたが、強い気持ちで冷水に当てて、食べると、冬はやっぱり温かいのがいい、と私は考えた。冷やしたうどんはやっぱり冷たかった。
午後、売上とかのデイリーのサマリーのレポートをDiscordに配信することを始め、それからReactNativeのバージョンアップ対応ブランチのiOS動作確認の続きをやって、production環境のほうが呼ばれるとかでのエラーというか立ち上がらなさだったらしく、いくつかのことをしたら動いて、バーコードスキャン画面でやはりクラッシュしたが、Podfileに2行足したらうまくいった。はんぞーに報告。 それから本間くんとミーティングでふたりでタスクを眺めながら、ああだこうだ話し、少し見通しがよくなった感じがあってよかった。話していると、次第に外が暗くなってきた。
初台に行き、糸数さんと交代。今日も暇で、うーん、と私は考えた。2月は例年なぜかちょっといい月という印象だったが今年はこうか。座っていた。本棚の前に立ち、『アブサロム、アブサロム!』の上巻を手に取った。今日からこちらだ。 その後ふとDiscordのMCPのやつをやってみようと思い立ち、クロちゃんに相談してみると、それはMCPじゃなくてClaudeAPIを直接呼び出すほうがいいかも、と言われ、いやむしろまずはDiscordBotのやつをGASを通してやればいいだけかも、と言われ、MCPサーバーというのはあくまでローカルでどうのという話で、複数人で使うという前提を考えるとそうなのかもということだった、ただしGASでやる場合こちらから呼び出すのは難しく、1日ごとにトリガーとかで、ということだった。それで言われたようにDiscordのbotをつくってトークンを取ったりしてきて置いてみるとエラーが出て、GASからのリクエストはCloudflareとかに弾かれちゃうのかも、ということだった。そうなると、ホスティングというのが要るらしく、それはRailwayとかを使うということだった。言われるがままに、リポジトリを作り、クローンし、Cursorでコードを書き、テストはDiscord上でやれることがわかり、botをメンションしてみるもうんともすんとも言わず、何かを変えたらうまくいき、わーっと未返信のメッセージが羅列された。これはいい! それでロジックや見え方を調整して、これでよさそう、という形になり、プッシュしてマージして、そしてRailwayをぽちぽちやっていくとビルドが始まり、デプロイされた! オーダーをちょこちょここなしつつ着手から2時間くらいで形になって、これがホスティングかと思い、ちょっと感銘というか、未体験ゾーンにすっと入った感じで、うれしかった。でもオープンなチャンネルで何度もbotを呼ぶのはバカみたいで、DMでやれたほうがいいと思ってそれを試すがこちらはすぐにはうまくいかず、うんともすんとも言わない。タイムアップで帰宅。
シャワーを浴びるとほうれん草としいたけの味噌汁、人参と生姜のラペ、ブロッコリーのくたくたとどうしてなのか3品もつくり始め、買ってきたハンバーグを温め、1時半にいただきます。食後、さっきのDM問題だけ解消しようと思っていくつか試した、botをメンションするとDMに返事がきて、そこで呼び出すと応じてくれて、これでうまく行ったかと思ったが、その一度きりで、もう一度DMに召喚するためには再びどこかのチャンネルでbotにメンションせねばならず、だから毎回botにどこかのチャンネルでメンションしてDMに移るということになり、それはやはりバカみたいだから、DMは諦めることにした。そういうことをしていたら4時近くになってやっと布団に入って、遊ちゃんのいない布団はさみしく心細かった。さみしく心細かったので、斜めに寝ることにした。広く使おう、ということだ。そこで『アブサロム、アブサロム!』を開いて、暗い、まだらな明かりの屋敷っぽいところに、ふたりの人間が差し向かいで座っているらしく、クェンティンとミス・コールドフィールドが座っているらしく、ミス・コールドフィールドの足は床に届いていなくて、体は床から浮いていた。
そして彼女はあのきびしいがやつれた、びっくりしているような声で話しつづけ、ついには聞くことにうんざりし、聴覚が混乱し、すると彼女の無力ではあっても屈することのない見はてぬ夢の遠い昔に死んでしまった対象が、怒りを込めて繰り返し語られることによって呼び起こされでもしたように、夢でも見ているように勝ち誇るように永遠に立ちこめた埃の中から、静かに、無造作に、実害はなしに、現われて来るのだった。 ウィリアム・フォークナー『アブサロム、アブサロム!(上)』(高橋正雄訳、講談社)p.8
物語が、始まるぅ、という感じでウキウキする。ミス・コールドフィールドがめちゃくちゃ語りまくる小説という感じなんだろうか。すぐ寝た。