3月8日(日)

4時ごろ目が覚めて、また2時間近く眠れなくなる。『ふつうの軽音部』を読んだり。最終回みたいな爽やかな回だった。それから眠りに戻り、するとふたりが帰ってきたから、寝ているうちにふたりはどこかに出ていたということなのだろう。ふたりは、三軒茶屋には行かずに近くのファミレスに行ったみたいだ、おいしいタコスを食べるのではなく、ファミレスにした。それからふたりは、高尾山か西麻布に行った。僕は夢の中にいた。また戦争っぽい夢を見た。

ご飯を食べなければいけないので、昼前に起きて、今日もまだ疲れている。疲れは取れないらしい。へばりついている。うどんを茹でて、釜揚げで食べる。歯を磨くと家を出て、初台。着くとそんなに忙しくはなさそうな日で、昨日はよかった。ここのところ週末が不安定というか、どちらかがダメな日になる、不安だ、そう思ってから伝票や予約の感じを見ていると今日は1日プランの人が多そうで、そうなると客単価は高くなるわけだが、と思い、そこから店を回しつつ、簡単な試算を始めて、昨日の大橋の話とも繋がっていて、大橋は今のところ1時間の方率が妙に高いみたいで、みんな様子を見てみるということなのだろう、しかし1時間でどれだけ真価を感じてもらえるだろう、今のそれだと、yetが提供したかった鑑賞の時間というものから乖離はしないか、そういう話をしていた、それとも繋がって、必要な利益をもとに、客単粗利というのか、それをいくつか並べ、今の比率を出し、それがこうなったらどうなる、みたいなことを考え、それは面白かった。極端な話、1日プランの方だけだったらこの人数でいいのかとか、そういうことだ、見て、面白がり、ふと、計算のもととして置かれていた人件費をゼロにしてみた。すると、粗利1500円で、平日なら10人、休日なら20人、それで十分な利益を生み出すことがわかり、わっ、と思った。 おひとりから1500円の粗利をいただき、平日10人、休日20人くらい来ていただいたらこの仕事は成立しそうなんですというのは、まさに、一時期まで案内書きに置かれていた数字ではないか? 何周も何周もしてあの頃よりも計算がずっと精緻になったはずの今、まさにその原点に帰るような数字を見て、あれは正しかったんだ、と思うとともに、あれから一度も、人が増えてコストが増えていくなかで、ちゃんと計算し直さなかったんだ、と愕然とした。人件費を掛けるようになって7年くらいになるのか、7年無思考、とんでもない図太さだ。あっぱれ。 休憩から戻ってきた佐々木さんにそういう話をするとドトールに行って試算を進めて考えが発展していく手応えがあり、しかしこれも、店に立って、店の空気を吸って初めて考えることになったことで、そこにいることは大切だと改めて思う。

戻り、今日は暇な日確定の模様。ゆるゆると、主に座りながら、主に考えることをして、そのまま閉店になった、店じまいをするとビールを飲んだ、そして終電より2本早い電車に乗るために店を出、駅のホームに着くと電光掲示板の様子がいつもと違う感じがあった、嫌な予感を覚えながら見ると時間表示がされていない。そして文字が流れ、止まっている、再開未定、原因は22時40分の幡ヶ谷駅での人身事故とあり、一時間前、隣駅で、誰かが死んだのか、と私は考えた。幡ヶ谷駅というのはこういうときに初めて見た駅名で、速い電車の通過駅ではないから選ばれにくいはずだった。減速には構わずに、誰かがそこに身を投じた。現場では、とアナウンスが流れ、イヤホンの音量を下げて聞くと、現場では警察による現場検証がおこなわれていて、長引いている、それが終わったら再開だが、まだだ、そういうことだった。 結局50分待つことになり、終電の電車になった。

寒くもなり、ラーメンにすることに。肉野菜炒めはほうれん草をたっぷりにした。ゆで卵ももちろんつけて。布団に入るとミス・ローザがまだ喋っていて、まだまだ続きそうだ、毎晩こうか、ミス・ローザが僕たちの寝室の片隅にぼんやりと立ち尽くす小さな老婆の亡霊みたいな存在になってきた。

3月9日(月) ↓