3月14日(土)

寝ていると、出かける格好をした遊ちゃんがこれからネイルに行ってくるとのことで、ネイルいいねと寝ぼけながら応じると、ネイルにリタッチに、ギャルみたいだ、と遊ちゃんが言うので、半分寝ながら、やべえべ、やべえべ、とうわ言のように繰り返して、遊ちゃんが出ていくと再び眠った。 起きたら11時半だったのでゆっくり寝た。最近は、いくらでも寝てしまうし、一方で眠りが中断されるとなかなか眠りに戻れないし、不安定な睡眠を続けている感じがあった。このままだと僕も一国の首相のように寝不足が原因の風邪の疑いで大事な仕事をキャンセルすることになりかねないから気を引き締めて働いて働いて働いてまいらなければならないが、しかしそれにしても、原因としてそれを語れてしまうことがあまりにグロテスクだ、こんな、一般企業でそんなことを言ったら、なんというか、頼むからそんなクソみたいな理由を足すくらいだったら「風邪で」とだけ言ってほしい、自己管理のなってなさについての根源的な説教とかなんて誰もしたくなんてないのだから、風邪の理由なんて聞かないから、頼むからただ一般的な心配だけさせてほしい、と考えさせるであろう理由を、国を、代表する者が、使うなんて、愚かすぎて狙いがわからなくて恐怖。なので恐怖に青ざめながら起きて、遊ちゃんはネイルのあとに何か他の予定もあると話していたが、それがなんだったか、思い出せないな、と思いながら、お湯を沸かしてうどんを茹でて、今日もかけうどんにした。

家を出、外は暖かく、きっとそろそろ桜が咲いたりもするのだろう、季節が移ろう、時間がなくなる、追いつかれる、捕まえられる、恐怖だ、そう考えながら歩いていると、遊ちゃんはネイルのあとは友だちの新居に行き、壁塗りを手伝うのだと話していたことを思い出して、だから遊ちゃんは今日は、爪を塗り、壁を塗る日で、それは、いい日だった。遊ちゃんがいい日を過ごしているなら、それは僕のいい日でもあるだろう。恐怖は雲散して、でもそれは現実逃避でしかないだろう、現実をこの手で、捻じ曲げるというか、強い力で、別の現実をつくりだす、そうしなければいけず、初台に着くと2時半で、店に着くと佐々木さんと関田さんが働いていて、佐々木さんは先日髪を切って、それは月例会で知れて、僕は誰であれ、髪が切られると、切られた瞬間に前の髪を思い出せなくなるから、思い出せず、そして関田さんも、もしかしたら髪を少し染めたかもしれない、少し明るくなっている気がする、と私は考えて、しかし頼りのない推測だった。万年坊主頭の人間は、頭髪を見る目が粗すぎる。 それでお店の時間にジョインし、少し立て込み、済むと佐々木さんに休憩に出てもらい、それから関田さんに休憩に出てもらい、店は今日は緩やかで、埋まらない。うーむ、と思いながら過ごし、また見てみたいデータが生まれた。なので5時から7時過ぎまでのドトールタイムでは時間別の席稼働率のデータを取るスクリプトをつくり、それを見たら、まあそうだよな、という特に面白みのない、活用しようのないデータで、まあとにかく、スペースはいくらでもある、ここを少しでも埋めていく、そういうことだった。 戻り、やはりゆったりしたままで、交代し、ウドのおかずがやたらおいしかった、ブロッコリーのおかずもポテサラもやたらおいしく、どれもおいしいと思いながら、定食を出したりしながら、せめてあと5人、と思って祈りながら働いているとぴったり5人来てくれて、うれしかった。座ると値上げ施策のタスクを組み、シンプルな話で、値上げするだけだった。さっそく新料金のメニューをつくっていくためにInDesignを立ち上げ、そうしていると閉店になり、ビールを飲んで帰った。豚肉を買い、PIVOTのイラン関連のやつを聴きながら歩き、戦争、と考え、夜中の調布の街はこれまでとなんら変わらず静かで、不思議な感覚だった。

店の冷凍庫に冬カレーのときのカットされた長ネギがたっぷりあったので持って帰ってきたので、それをメインに据えた塩焼きそば。豚肉、大量の長ネギ、ピーマン、しめじ、という布陣だ。それができあがるとFAカップのリヴァプールとウルヴズの試合の後半を見ながら食べて、後半はたくさん点が入った。ファン・ヒチャンがゴールを決めたのがうれしかった。布団に入るとシュリーヴがまた話していて、それはコンプソン氏の話し方とそっくりなのだという。物語が通っていく容器たち。それにしてもクェンティンはここのところ、「へえー」と、「そうだ」しか言わない。何ページも長広舌を振るったあとに「へえー」しか返ってこないとか、張り合いのない聞き手だ。空洞の語り手と聞いていない聞き手。すごい事態だ。

3月15日(日) ↓